かこさとしさん
かこさとしさんの本を読んでいた。
こころに残ったのは、家族の話。
かこさんは、川崎でセツルメントという活動をされていて、子どもたちから多くのことを学んだらしい。
でも、じぶんの娘と過ごす時間はあまり持てなかったらしいのだ。
それは、かこさんが、こどもに何かを伝えるための使命を感じていたから、そのことで手一杯で、家族のことまで手が回らなかったということなのだけれども、わたしも、まったく身にしみないかといったら、そうではない。
誰が読むか分からない童話を書くのと、自分の大切な娘や息子に向き合うことを天秤にかけてはいけないと思うのだ。
自分ごとだと、なんか見えなくなるんだけど、かこさんみたいな立派な方でもそうだったのかと思うと、はたと立ち止まる。
まあ、かこさんとくらべるなんて、図々しいにも程があるんだけどね。かこさんは30代で本を出して、わたしの年にはとっくに会社を辞めて、絵本だけで生計を立てていた。背景が全然違う。
わたしらしいやり方を考えて行きたい。焦らずにね。童話を書くことは、別に義務でも強制でもないんだから。