強さと弱さ
サキちゃんは、声が大きい。そして甲高い。
でも、多分、自分で気持ちよくて、大きな声で話してる。ときどきエスカレートして、ビブラートかかっちゃうんじゃないか?って思うから。
職場で、ちょっと相談しても、すぐに大きな声で反論してくるから、なんか気まずい。周りの人にも全部聞こえちゃうしね。
そうですねとか、賛成のときはそんな大きな声を出さない。たいてい反論のとき、人にものを教えるときだから、なんだか居丈高に感じる。
彼女は気持ちよくて、そうしてるって言ったけど、ものすごく強い調子で言い返してくることがある。まさに、対立って感じ。
そういうときに、私は痛いけど、彼女は、恐いんだなと思う。
無意識に負けたくなくて、大きな声を張り上げているんだと思う。
苦情のお客さんだってそうだ。
大きな声を出す人は、余裕がない。相手の話を聞かない。自分の声だけで満たしたい。
余裕がある人は、まあるい声で、相手の意見や立場も確認しながら、優しく諭すように話せばいいのに。
だから、大きな声で言う人を悪く思わないようにする。
ああ、弱いんだな。余裕がないんだなって思う。
そういうことなんだと思う。